LIME研究会

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。2015年の初っ端の私のブログのネタですが、昨年のブログにも時々、紹介されていたDemodexにしたいと思います。WilipediaによるとDemodex=ニキビダニは哺乳類の皮膚の様々な分泌腺に寄生しており、人では2種類のDmodexがいるようです。(Demodex folliculorumとDemodex brevis) 健常人でもまつ毛の毛根付近にいるようですが、眼瞼炎の人や高齢者には高率に存在するということで最近論文も増えています。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24904668

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23713917

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25253768

種類としては眼部ではDemodex folliculorumが多いようです。

基本的には病原性(病気を起こす力)はなく、毛嚢の余分な皮脂や皮質を食べてくれて、逆に清潔に保ってくれるようです。ただ、皮脂が増えるとニキビダニが大量発生し、ニキビダニから排泄物がでて、それが汚れとしてつまり、ニキビなどの炎症性疾患を引き起こすという説もあります。

話は全く変わりますが、以前(といっても13年前に)眼トキソカラ症という疾患に興味を持ち、トキソカラを研究したことがあります。トキソカラは犬回虫の幼虫です。この幼虫は200μぐらいの大きさで、網膜に移行すると肉芽腫などの炎症所見を引き起こすのですが、この炎症を起こす原因が幼虫よりも幼虫の排泄物(ようするに〇んち)なのではないかということで、幼虫の〇んちをウサギの硝子体に接種し、炎症の有無を見たことがあります。死んだ幼虫(すなわち幼虫そのもの)を注射しても炎症は起きませんが、生きた幼虫もしくは〇んちを接種すると硝子体炎がおこりました。(結局論文にもならずお蔵入りした研究ですが)

ということで、Demodexも排泄物が問題なんじゃないかなと勝手に妄想しています。

すなわち、温度?加齢?食事?不潔?→睫毛の毛根・マイボームの脂増える→Demodexもふえる→排泄物が炎症増加させる なんてストーリーを描いてしまいました。

犬にもアカラス症というニキビダニによる皮膚病がありますので、獣医の先生とコラボすれば何か面白いことがわかるのではないかと思っています。

2015年はDemodexとくに〇んちに注目です。新年から汚い話ですみません。