LIME研究会

この冬休み、20年ぶりに宮本輝さんの「ドナウの旅人」を読みました。来月に学会でセルビアの首都ベオグラードに行くので、ふと思い出したのです。私が最初に読んだのは初めて東欧を旅した1997年。ソ連崩壊後とはいえ、夜行列車での国境越えの度にピリピリと緊張感が漂い、また泊まった格安ホテルは旧共産圏の雰囲気たっぷりでした。今のようにネットで事前情報を集めることもできず不便でしたが、それはそれで「古き良き時代」だったと今では当時を懐かしんでいます。
 医学の分野でも然りで、診断・治療がとても発達しました。ドライアイに関して言えば20年前だと、ドライアイの診断基準が初めて制定され、治療もヒアルロン酸と涙点プラグが承認されてしばらくのころです。(まだ、私は医者ではありませんでしたが) 

 「古き良き知識」を大切にして、今年もどんどん新しい知識を吸収し、また新しい知見を発信し、患者さんのために臨床に生かしていきたいと思います。

「ドナウの旅人」:ドナウ川に沿って西ドイツからルーマニアまでの3,000kmの旅の話です。驚いたことに全く記憶がぬけていて、先を読み進めたいばかりに900ページにわたる長編をあっという間に読んでしまいました。