LIME研究会

今日の東京地方はしとしとと雨がふっています。

梅雨ですね。体調をくずさずに梅雨を乗り切りましょう

ところで、先日、オバマ大統領が現役のアメリカ大統領としてはじめて広島を訪問された歴史的な日に、私は大塚製薬のe講演会で名古屋の三宅謙作先生とともに名古屋にいました。サミットの厳戒体制でピリピリした雰囲気が新幹線やホームにもまん延していましたが放送がはじまったらすぐに仕事モードの頭に100%切り替わりまして、現在のホットトピックス、

”術後のMGD”

というテーマで初めてお話しさせていただきました。

このテーマで私がお話しさせていただくのは初めてですが、国際的にも近年、非常に注目されているエリアですし、私自身も多くの術後MGDの症例を抱えておりましたので機が熟しており、本当に熱のこもった講演をすることができました。

私が講演のなかでご紹介したのは以下の二つの論文です。

どちらも韓国Yonsei大学のSeo先生のグループの論文で、手術後のMGDは術前にサブクリニカルなMGDがあって、手術というストレスにより、術後に症状が所見の悪化が認められる、ということを論じています。術前のMGDの状態に比例して術後のMGDの状態は悪化しますし、MGDは自然治癒しない疾患なので一度発症してしまうと、術後3か月後、半年後、とどんどん悪化する一方であることも紹介されています。術後に視力は(1.0)以上と、非常に喜んでくれるとこちらが期待していた患者さんに思いもかけず、術前より眼がごろごろしてつらい、などといわれるとこちらもつらくなってしまいます。。。

それを避けるためには、まず手術が決まった患者さんには、まぶたを含めたドライアイの評価をぜひ、お願いします。まぶたはさわっていただき”あげてみる、圧してみる、染めてみる”の手順でお願いします(詳しくは有料会員サイトで近々アップされる大塚製薬e講演会のサイトで動画をご覧になれます)。そして症状がなくてもサブクリニカルなMGDが疑われた場合は、自宅でのマイボケアとして

温罨法(動画参照)https://www.lime.jp/main/mgd/treatment

リッドハイジーン(動画参照)https://www.lime.jp/main/mgd/treatment

をしていただきたく思います。術前にマイボーム腺の健康を取り戻しておけば、術後の患者さんの笑顔が見れること間違いなし、と期待できます

三宅謙作先生と名古屋で講演会

三宅謙作先生と名古屋で講演会

左からSeo先生、私、父、論文ファーストおーさーのジオン先生

左からSeo先生、私、父、論文ファーストおーさーのジオン先生(昨年、Yonsei大学に講演に行ったときにSeo先生グループとお食事ご一緒して)