LIME研究会

みなさま、こんにちは。

有田玲子です。5/5から5/11までアメリカ合衆国、メリーランド州ボルチモアにARVO参加のため行ってまいりました。ボルチモアは1876年に創設されたJohns Hopkins Universityの本拠地として有名な都市ですが。。。治安があまりよくない都市でもありまして(殺人に関連する犯罪率が全米全体の平均の7倍)学会参加者は通常の半分くらいだったのではないかと思います。日本の先生も見合わせた先生も多くありましたが、ヨーロッパ、アメリカの先生も少なかったです。治安を心配して、観光ゼロでほぼ学会場とホテル(通路でつながっていました)を行ったり来たりするだけの日々でしたが、その分、濃密にお勉強はできました。

photo galleryにLIMEと海外の先生方との交流の証が掲載されていますのでぜひそちらもご一緒にご覧ください

Photo Gallery

例えば、来月からアメリカではオメガ3点眼液がMGD、ドライアイの治療薬として販売されるとのことです(内服じゃなくて効くのか?という質問が殺到していました。この発表はDr. Homというオーストラリアの先生で、論文でよくお名前を知っている先生でしたのでご挨拶させていただきました。紳士的な先生でお優しそうなお顔でした。

それから、現在、androgenの点眼治験中とのことで、ホルモンに詳しいDavid Sullivan先生は副作用の心配いらないから、とおっしゃていましたが本当なんだろうか、もう少し詳しく聞きたかったです。。

油性点眼やリポソームスプレーなどMGDにフォーカスした治療法は各製薬会社が真剣に取り組んでくださっており、患者さんにとっても私たちにとっても朗報です。これらがいつ日本に上陸するか不明ですが、積極的にいろいろな新薬はLIMEでも検証していきたいと思います。

私の発表にもMGDの権威といわれる先生方はみな、来てくださり、質問してくださりましたのでとてもうれしかったです。

そして、なんといっても私にとってのメインイベントはthe 6th LIME international meetingの開催でした。今回は昨年と違ってclosedのmeetingにしてかなり人数も絞る予定だったのですが、やはりInternational LIME memberの先生方はactiveで合計28名のactive, amazing, wonderful, excellentのmeetingになりました(そのうち日本人は4人に限定しましたのでいかに海外の先生のご参加が多いかわかっていただけると思います)。今回に基調講演はMGDという言葉を1980年に世界で最初に用いられたDr. Korb(御年84歳)です(ほかにLid Wiper Epitheliopathy、non-obvious MGDという言葉もKorb先生が作られたものです)。Korb先生はいまだにARVOに毎年First authorで演題を出されていますし、週2.5日は外来をされて患者さんの診察に当たっているとのことです。講演も1時間以上にわたり、かなり内容の濃いものをお話しくださりました。お話しの前半は、Korb先生の100本以上におよぶ論文、70個以上の特許を含めたMGDの歴史。そして後半はドライアイ、MGDの定義はこうあるべき、というかなり熱のはいったお話しでした。やはり、もっとblinkの重要性を私たちも認識しなければいけないし、患者さんにもお伝えしないといけないと思いました。

The 6th LIME International Meeting

最後の夜は韓国のマイボーム腺研究会KMOS (Korea Meibomian gland and Oculr Surface)のメインメンバー(Dr. Song, Dr. Na and Dr. Eom)とLIMEドクター(今回LIMEでARVO参加は私と森重先生)の第1回Friendship dinner meetingを開催しました。日本料理のお店に行ったのですが、お隣の席が慶應の小川葉子先生の率いるチームでしたので最後に写真をご一緒にとらせていただきました。KMOSチームとはいずれ多施設多国籍studyをご一緒したいと思っていますのでその足掛かりとして来年のARVOにおけるJoint meetingのご相談をしたりしました。あとは日本酒をみなでたくさん飲んでしまったのであまり覚えておりません。。

着実にLIMEは国際的にも知名度をアップさせており、多くの先生方に認知していただいております。何事も積み重ねですので、今後も精進して、来年のARVOでのthe 7th LIME international meeting in Hawaiiに向けて頑張りたいと思います。

それにはもっと英語力。。。早速動きます。